旧型だし需要があるか怪しい…というか多分需要ないと思いますがせっかくヤフオクにて22000円くらいで購入したので、SchiitのBifrostをレビューしたいと思います。
まあ所詮HD598とQ701で満足して(いるわけではなく音場の広い密閉型ヘッドホンを探してはいるけど)いる安い耳なので参考程度に…といっても旧型だからなぁ
私のオーディオ環境
私が所有したことのあるDACはMusicStreamerⅡと、オーディオンターフェースになりますがNative InstrumentsのKomplete Audio6(MK2じゃないよ)くらいです。そのうちKA6は現行で稼働中ですがMSⅡは壊れちゃってます。あと、ウチのDAPであるDX90JはDAC機能とライン出力を搭載しているしそれも含まれるかな?
ヘッドホンアンプはOrtofonのHd-q7です。上記DAC(DAP)につなぐときはどれでもこれにつないでからヘッドホンに出力しています。
RCAケーブルはモガミの2534を使用した自作ケーブル1m(端子部分はAmphenol)でBifrost(と壊れる前のMusicStreamerⅡ)に接続しています。一応ヘッドホンアンプ側にノイズが流れないようにDAC側のみシールド線をコールドに接続してあります(これどういう方式だったっけ)。4つの芯線は2本ずつ束ねてそれぞれ接続してあります。
KA6との接続は、6.35mmヘッドホン出力端子に3.5mm化の下駄を履かせてBelkinの3.5mm-RCAケーブルを使っていました。
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後ろに見えてる赤いのが付いてるのが自作RCAケーブル 色分けし忘れたのでLR判別不能 あと色々見えてるけど気にしないでね 一応防振でアスファルトシートを下に敷いてます
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PCとの接続は、一応Stereo誌付録のUSBノイズアイソレータを間に挟んであります。ケーブルとしてはアイソレータ-PC間はAmazonベーシックの金メッキ1.8mのもの、アイソレータ-DAC間はBelkinの30cmのものに適当にそこらへんにあったフェライトコアをくっつけたものを使用しています。
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超雑な固定をされているノイズアイソレータくんとケーブル |
さらに一応、米国向け製品であることを加味して、115Vへのステップアップトランス(メルカリにて4000円で購入したSU-6)を使用して電源を確保してあります。(まあアースしていないし6個口の電源タップに接続してるしで、とても音質に配慮したような電源状態では無いけどね)(あと電源ケーブルは旧PCの遺留品電源コードを使用しています、太いからいいでしょたぶんあとアース線出てるし)
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設置後なうえちょい汚いのはご愛嬌 |
とにかく、環境としてはこんな感じです。
比較的プア…というより雑なPCオーディオの環境ですね。
REVIEW
音質レビュー前にBifrostくんのスペックをば。
DACチップにはAK4399を搭載、電源内蔵式でRCA出力のみの純粋なDACです。
デジタル入力はUSB・光・同軸の三種で、前面のスイッチで切り替えます。
入力は32bit/194kHz対応(USBのみ)で、SPDIFは規格上24/192が限界みたいです。
TNT-Audioさんのレビューに載っている画像から予測すると、トランスで115Vからある程度(多分5Vだと思うけど)に降圧し、フルブリッジかハーフブリッジのダイオード回路で直流に変換してるみたいですね。(ただなんかICチップが見えるので多段式?のMOSFETによるスイッチングレギュレータかもしれません)(だったらスイッチング式ACアダプタとほぼ変わらないですね、よっぽど周波数が高くない限り、もしくはキャパシタとかいいの使ってるのかな?それくらい)
あと電源のインレットにノイズフィルタが入ってますね、たぶん。
基盤右下のRJ45っぽいコネクタはたぶんマルチビット化する際に使用される基盤のプログラム更新用に設置されてるんでしょうね。
USBは元々オプション扱いだったそうで、別基盤になってます。
他には、フルディスクリート(!)のアナログ回路部分も別基盤となっていて一応の区域分けはされているっぽいです。
あとはどっか(アナログ回路部分?)におそらくリレーが載っています、入力先を変えたりWindows標準ドライバからWASAPIに変わるときとかサンプリングレートが変わるときにカチって音がするので。(目的はわかりません、有識者ならわかるんだろうけど)でもカチッってリレー音がするのはロマンあっていいよね。
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©TNT-Audio bifrost3.jpg 元ページ |
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引用元画像は変更できないので雑手書きにて説明。 文字が小さいのは元々のクセなので拡大してください。 |
さてさて本番、音質のレビューです。とはいっても比較対象は壊れる前のMusicStreamerⅡ(PCM1793)とKompleteAudio6(たしかWolfsonのDAC、24bit/96kHzまで)、DX90J(ES9018K2M)くらいしかありませんしHd-q7通してるのでそっちのクセも出てると思いますが。
実質AK4399のレビューなのかなぁ、とも思ってしまいますが私としてはDACはチップだけでなく後段のアナログ回路も音に重要な役割を果たすと考えているので、フルディスクリートのアナログ回路を持つBifrostと他のAK4399搭載機は音が違うと思っています。
あと変な形容とかせずに簡素にレビューしますね。
まず気づいたのが解像感です。音場としてはKA6+αくらいの感じですが、今までは見えていなかった部分も見えてくるような、そんな感じがします。
HD598・Q701双方で感じ、また音源を変えても感じたことなので今までのものより解像感が高いことは確定でいいんじゃないかと思います。今まで聞こえていたものが聞こえるようになった!ってほどではありませんが、元々聞こえていた音のうち埋もれがちだった音が、はっきりとした輪郭をもって聞こえるようになった、って感じです。裏のドラムとかベースとかが比較的顕著ですかね。
あとは、上記したとおり少し音場が広がったように感じます。その音場感ですが、今までのものが遠方にもやがかかったような感じであるのに対し、Bifrostは遠くまではっきり見通せる感じがする音場感を持っています。
また、音自体の性質としては、比較的素直な味付けの無いフラットめな音だと思います。音源自体の特性をそのまま持ってくるので、例えばYoutubeで再生したような質の悪いデータだとその質の悪さをそのままヴェールにかけることなく出力します。
音の定位についても、素直であると感じました。解像度が高いので、元があやふやなものはあやふやなまま、ビシっと決まっているものはしっかりした定位についていると感じました。
あ、ただ、どちらかと言われればヴォーカルというよりインスト向きだと思います。声がはっきり聞こえる、というより全体的にはっきり聞こえるようになるので、声を押し出す感じではないからです。(まあ、大きく音を変えたいんだったらおとなしくヘッドホンとか出力側変えろって話ですけどね)
最後にひとつ画像を添付。私の環境での設置状態です。
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こちらもHd-q7同様下にアスファルトシートを敷いています。 音質向上効果があるかは知らないけど。 |
隣にあるのは24.5inchモニターなので、お手元のモニターサイズが近ければサイズ感などが多少ならわかるかと思います。後ろの写真?狭すぎて撮れませんでした…
と、いった感じで終わろうかと思います。
総評としては、はっきりとした音で、音場もそこそこ広く、素直で元気なDACだと思います。
元価格が399ドルだか499ドルなので、25000~30000円位の価値は今でもあるかと思います。安く見積もっても17000~20000円位は出す価値はあるかと。